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ニキビ薬イソトレチノインの爪への悪影響

ニキビ治療薬イソトレチノインが爪に与える影響を調査した結果が5月5日、「International Journal of Dermatology」オンラインに掲載された。

1日あたり0.5mg/kgのイソトレチノインによる治療を受けた尋常性ざ瘡(ニキビ)患者70人と健康なボランティア68人(対照)を対象に、爪の厚さ、長さ、成長速度比較する試験を実施した。

その結果、イソトレチノイングループと対照グループの爪の成長率(中央値)はそれぞれ3.16mm/月と2.89mm/月、爪の厚さ(中央値)はそれぞれ0.47mmと0.50mmだった。爪の成長率と厚さには、グループ間で統計的に有意な差が観察された。70人の患者のうち9人(12.8%)で、爪甲層状分裂症(二枚爪)が確認された。イソトレチノイン治療ではその過程で、爪の成長速度を徐々に増加させ、時間の経過とともに爪を薄くすることが確認された。イソトレチノインを処方する皮膚科医は、患者の生活の質に影響を与える可能性のある爪の変化にも注意する必要があることが示唆された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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