(81)キーリー/下 ~キーラーに対し北の達人が提訴、損害賠償1億円請求~
2021.09.20
編集部
キーリーは、独自処方して開発したアイキシルやアルガス3などの成分をスキンケア、頭髪剤等に配合して商品化し主に通販市場に投入している。
アイキシルを配合してシワやクマの改善にフォーカスした目元用の化粧品として商品化したのがメモリッチブランドの「目元用アイクリーム」(保湿剤=写真)だ。2017年12月に市場投入し販売している。
同クリームの特徴は、独自成分のアイキシルが肌の奥深くまで浸透。また、ビタミンC誘導体「3LGA」を配合し乾燥、加齢、環境ダメージなどで気になる目元に弾力のあるうるおいとハリを与える。
同社では、現在、アイキシルを配合したシワやクマの改善にフォーカスした目元用の化粧品であるアイクリームや表情ジワの改善効果によるほうれい線のケア商品を開発中。
一方、スカルプケア成分のアルガス3を配合して商品化したのが「イクオスEXプラス」。「イクオスEXプラス」は、従来品のイクオス(ブランド名)をリニューアルして2019年10月に市場投入したもの。現在、イクオスEXプラスは、同社にとって最新で中軸の薬用育毛剤。
ところで北の達人コーポレーションは、キーリーに対して不正競争防止法に基づき1億円に上る損害賠償の支払いを札幌地裁に提訴(2021年3月)するなど裁判沙汰になっている。
北の達人コーポレーションが札幌地裁に起こした提訴の内容は、北の達人の「アイキララ」(写真)と競合品であるキーリーのメモリッチについてキーリーが運営する公式サイトにおいて合理的な根拠に基づかず「モニターが選んだアイクリームランキング1位」などと表示する行為が誤認惹起行為に該当すること。同時に、キーリー社商品に関してリトルギア社が運営する「アフィリエイトサイト」において北の達人の商品価格等についてキーリー社商品と比較した上で、虚偽の事実を流布した行為が信用毀損行為に該当すると判断し、不正競争防止法又は民法に基づき、1億円の損害賠償支払いを求めて訴訟した。
なお、キーリー社の代表取締役のうち2名がリトルギア社の代表取締役を兼任していることから、広告主であるキーリー社がアフィリエイトサイトにおける表示内容を自作自演したとして損害額の一部をキーリー社に対してリトルギア社と連帯して支払いを求めた。ちなみに、同社の業績は、2020年4月期で売上高約13憶5千万円に上る見込み。