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(84)石澤研究所/下 ~商品開発と販促を主力に事業を継続発展~

石澤研究所は、新製品の企画・開発力と並んで販促面にも事業としての特徴がある。

10代、20代の若い女性向けコスメを販売するロフトや東急ハンズなどのバラエティショップをはじめドラッグストアの小売店に設置しているPOPやパネルは、同社の商品企画担当スタッフによる手作り品。

同社の従業員数は現在、約50名、平均年齢が27歳と少数精鋭主義の中で若いスタッフが活躍中。また、管理職の40%は女性で、パワフルにヒット商品を生み出す環境にある。
同社では「少数精鋭は、野球で言えば全員野球。売り方についてもチームワークを大切にしながら店舗や顧客に喜んでもらえる販促を考えて実践している」と説く。

「顧客がこの商品を手に取ったときワクワクするだろうか」とか「裏面のキャッチコピーも顧客に伝わるだろうか」「どんなPOPを置いたら顧客に見てもらえるか」などを考えてPOP(購買意欲を高めるための広告・宣伝物)やパネルを制作している。

「販促は、顧客に商品の魅力をアピールすることにある。店頭のパネルひとつにも想いを込めて制作する。人の手を介したものにこそ、あたたかさやぬくもりがあり、そこに顧客を惹きつけるオーラが生まれる」と強調する。

同社は、海外での販売にも注力している。中国、香港、台湾では、赤いパッケージと撫子ちゃんのカワイイイラストで「毛穴撫子」シリーズが人気。また、ドイツ・イタリア・スペインなどからトレンディのあるコスメを輸入し、国内販売している。

現在の主な輸入商品は「アルジタル」(イタリア・オーガニック)、「グリソメド」(ドイツ・ハンドクリーム)、「ナチュールバイタル」(スペイン・カラートリートメント)などがある。

ともあれ同社は、商品企画がスタートし、実際に店頭に並ぶまで最短で3か月のスピードで販売している。少数精鋭主義の中で時間と勝負しながらでさまざまな大ヒットアイテムを世に送り出してきた。

引き続き、顧客の喜びを形にした商品開発と販促を前面に押し出して事業を継続発展させる計画。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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