世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

皮膚疾患の酸化マーカー、虚血変性アルブミン

皮膚疾患における新しい酸化マーカーを評価したレビュー研究の結果が5月17日、「Medicina (Kaunas, Lithuania)」オンラインに掲載された。近年、酸化ストレスが皮膚疾患を含む多くの身体状態の病因に関与しているというエビデンスが増えている。酸化ストレス評価のために、現在さまざまなマーカーが利用可能となっているが、どれも理想的なマーカーとは見なされていない。

最近の研究では、虚血状態でのN末端アミノ酸に非可逆的変性をきたしたアルブミンである虚血変性アルブミン(ischemia-modified albumin) が、酸化ストレスの新しいマーカーとして有力であることが示されている。そこで今回の研究では、皮膚疾患における虚血変性アルブミンの役割を評価するために、ナラティブレビューを実施。皮膚障害(乾癬、尋常性ざ瘡、化膿性汗腺炎、蕁麻疹、ベーチェット病)および毛髪障害(円形脱毛症、アンドロゲン性脱毛症およびテロゲン流出)における虚血変性アルブミンを評価した24の論文を特定し、分析を行った。

その結果、虚血変性アルブミンが皮膚疾患における酸化ストレスの新しいマーカーと見なされる可能性があることが明らかとなり、これらの障害の病因および新しい効果的な標的療法の開発の理論的基礎に対する新しい洞察を提供することとなった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP