米販売の肥満治療薬BELVIQ、禁煙効果も確認
2014.11.7
国際部
製薬企業エーザイの米子会社エーザイ・インクと米アリーナファーマシューティカル社は11月3日、共同開発の禁煙補助剤が臨床第2相試験で有効性を示したことを発表した。
この禁煙補助剤はセロトニン2C受容体アゴニストのlorcaserin。米国ではBELVIQの名称で肥満治療薬として発売されている。今回は、この肥満治療薬の新たな薬効として、禁煙補助の効果が見られたというもの。
試験はニコチン依存が見られる603人の喫煙者を対象に、12週間にわたり実施された。lorcaserinの投与15日目ごろから禁煙を開始し、試験中には禁煙カウンセリングも行った。効果を判断する主要評価項目は試験開始9-12週目までの持続的な禁煙率で、呼気中の一酸化炭素(CO)濃度の測定で評価した。その結果、プラセボ(偽薬)投与群の禁煙は5.6%、lorcaserin1日1回投与群で8.7%、1日2回投与群で15.3%で、2回投与の有効性が確認された。さらに、試験中の減量効果も確認されているというので「禁煙太り」が気になる人には朗報かもしれない。