ほうれい線への新注入剤、ヒアルロン酸より効果持続

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2015.01.18

国際部

ほうれい線(鼻唇溝)治療のためのヒアルロン酸とポリカプロラクトンの効果を比較した研究結果が1月6日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンライン版に掲載された。

患者40名を対象に実施されたこの試験では、以前から使用されているヒアルロン酸(NASHA)ベースの充填注入剤と、新規の生体刺激ポリカプロラクトン(PCL)ベースの充填注入剤を比較した。有効性は、Wrinkle Severity Rating Scale(リンクル深刻度評価尺度)とGlobal Aesthetic Improvement Scale(グローバル美的改善尺度)に基づいて評価した。その結果、PCLベースの充填剤の方が、NASHAベースの充填剤より長期間の効果を保持することが示唆された。

ポリカプロラクトン(PCL)は、生分解性プラスチックの一種。最終的に二酸化炭素と水に分解されるため、環境にやさしい「グリーンプラ」として知られている素材である。
医療用ではこれまで縫合糸としてよく利用されており、体内で炭酸ガスと水に分解される。PCLを原料とした皮膚充填剤は、PCL分子の刺激で注入部位周辺のコラーゲン形成を促す効果もあるとされている。

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