ヨーグルトに健康効果はないかもしれないという調査結果を4月21日、スペインのSpanish Foundation for Science and Technologyが発表した。
現在、多くの研究者がヨーグルトの定期的な摂取が健康維持に良いと述べ、推奨している。実際にその健康効果や利点を検討した研究も行われてきた。
今回の研究はマドリード自治大学（スペイン）の研究者らによって、4445人の成人のスペイン人を対象に実施された。日本でも広く利用されている、SF-12という健康関連QOL尺度を用いて評価した。SF-12のテストスコアの変化は3年半にわたって追跡、評価された。研究を率いたEsther López-García氏は、「研究の結果、ヨーグルトの定期的な摂取と健康改善とに関連がないことがわかった」と述べている。
スペインをはじめとする欧米各国では、乳製品の定期的な摂取が栄養ガイドラインの中で推奨されている。ヨーグルトの健康効果に関しては、カルシウムが豊富であることから骨の保護によい、筋肉骨格系疾患や生活の質(QOL)低下への予防に効果、また減量に効果を認めた研究も一部では出されている。しかし、大半の研究では乳製品の健康効果については考察しているものの、乳製品の中のどの製品に効果があるのかという評価はまだ確立されていないという。
