「ラクトトリペプチド」が運動の習慣化に役立つ可能性も
2015.06.1
編集部
カルピス株式会社(東京都渋谷区)発酵応用研究所はこのほど、「ラクトトリペプチド」含有乳タンパク分解物が、運動時の心拍の上昇を抑え、また運動による筋損傷を軽減させることを確認したと発表した。
京都府立大学大学院生命環境科学研究科助教の青井渉氏との共同研究の成果で、第12回アジア栄養学会議(5月14日~18日開催)で発表した。
試験では、日常的に運動をしていない40歳から74歳の健常男性14人(平均年齢53.1歳)を2グループに分け、一方には「ラクトトリペプチド」含有乳タンパク分解物を含むタブレット(摂取グループ)、もう一方には「ラクトトリペプチド」含有乳タンパク分解物を含まないタブレット(非摂取グループ)を運動開始の30分前と運動を終えて30分後に食べてもらった。
この結果、「ラクトトリペプチド」含有乳タンパク分解物の摂取により、運動時の心拍数上昇が抑えられた。また、「ラクトトリペプチド」含有乳タンパク分解物の摂取により、運動した翌日の筋損傷の程度が軽減した。これにより、身体への負担を軽くして運動の習慣化に役立つ可能性が示唆された。
「ラクトトリペプチド」とは、同社が発見した発酵乳由来の2種類のペプチドの総称。これまでに、血圧低下作用、血管内皮機能改善作用、血管拡張作用、冷え症改善作用など循環器機能に関わる様々なはたらきがあることを確認している。
- 参考リンク
- カルピス株式会社