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ビタミンDと歯周病の関係

ビタミンDが足りないと歯周病が増えるという研究論文が9月2日、「BMC Oral Health」オンライン版に掲載された。

プエルトリコ大学の研究者らによるこのパイロット研究は、国内で多く見られる歯周病とビタミンD欠乏症の関連を評価するもの。中-重度の歯周病患者19人と性別・年齢・BMIを一致させた歯周病のない人19人のビタミンD血中濃度を比較した。対象者は35-64歳、女性28人、男性10人だった。

その結果、歯周病のない人のビタミンD血中濃度平均値が24.2ng/nL(± 7.1 ng/mL)だったのに対し、歯周病患者の平均値は18.5ng/mL(± 4.6 ng/mL)と有意に低かった(p=0.006)。

2010年にアメリカで、歯周病治療後の患者にビタミンDとカルシウムサプリメントを摂取してもらった結果をまとめた論文が発表されている。それによれば、サプリメント摂取の有無に関わらず1年後の歯周組織は良好であった。サプリメントを摂取したグループでは歯周組織は中程度に良好な状態を示した。しかし、サプリメント以外の口腔衛生状態や歯垢除去などのメンテナンスとの関連は否定できず、サプリメントの有効性を言い切るのにはさらなる研究が必要とされている(2010年9月1日「Journal of Periodontology」オンライン版掲載)。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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