概要
「幹細胞」とは、自分自身（幹細胞）を複製する能力と、他の細胞を生み出すという分化する能力を持った細胞のこと。幹細胞は成熟を経て、最終的に機能する細胞に分化する。
幹細胞の特徴として、「他の種類の細胞を生み出すことができる」という点が挙げられる。幹細胞の一番の特徴として、「他の種類の細胞を生み出すことができる」という点が挙げられる。1つの幹細胞は他の細胞を生み出す時、2つの細胞に分裂する。分裂した細胞のうち、「1つは幹細胞として維持」され、もう一方は「他の細胞に変化」する。つまり、幹細胞は分裂する時に「自分自身 （幹細胞）」と「他の細胞に変化する細胞」を同時につくっているので、どんなに他の細胞をつくっても幹細胞がなくなることはない。
現在では、幹細胞の「他の細胞に変化する」という特徴を生かして“細胞や組織を人工的につくり出し、怪我や病気の治療に使う”という「再生医療」での応用が期待されている。
美容へのアプローチ
最近の研究では、肌の組織である表皮と真皮にも幹細胞が存在していることが確認され、肌の幹細胞は「新しい肌の細胞を生み出し、ハリやうるおいのある肌を再生する」働きを担っているということが明らかになった。
体内にある他の細胞は、数十回分裂を繰り返すと分裂できなくなってしまうため、傷の修復や新陳代謝をするために何度も分裂することはできないが、幹細胞は一生の間、永遠に分裂することができる。美容業界でも幹細胞の研究がすすんでおり、その働きを利用して「肌の若返り」、「シミ、しわ、たるみの改善」、「発毛」、「怪我などをしてへこんでしまった傷跡の修復」などに使用されている。
最近になって「肌の幹細胞に栄養を与え、活性化させて新陳代謝を促し美肌を再生する」という美容液などが相次いで発売されており、今後ますます「幹細胞の持つ無限の可能性」に注目が集まりそうだ。
