【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【41】アイ・プルーナ① ~福岡の女性ベンチャー、首筋美人化粧品、消費者に認知~

2016.12.21

特集

編集部

化粧品や美容分野は、女性が独立開業(起業)する領域として一番に挙げられる分野といえる。女性にとって化粧品は、日常生活において切り離すことができない存在であり、好むと好まざるとに関わらず誰しもが化粧品に関して造詣が深く興味をそそる。

この化粧品・美容分野で新たに起業を興し、冒険者として活躍する女性ベンチャーが顕著になってきた。

アイ・プルーナ株式会社(福岡県福岡市、社長 三浦織江氏)は、ベンチャーの視点から「首筋から始まる美人づくり」をコンセプトに掲げて化粧品を開発・販売して以来、来年(2017年)10月で会社設立満10年になる。

社名のプルーナ(PLUNA)は、Plushy=ぜいたく、Nature=自然という英語からつくった造語。会社のコンセプトである「安全・安心な天然の成分をぜいたくに」という意味を込めて命名した。

ここへきて首筋美人にこだわった化粧品つくりが「福岡発こだわりの逸品コスメ」としてようやく認知されるまでになった。

そもそも三浦社長が女性起業家として化粧品事業を起こしたきっかけは、自分自身が乾燥肌に悩み保湿クリームに関心があったこと。また、知り合いの女性経営者から「自分の肌に合う化粧品つくり」を勧奨されたことが、起業興しの背中を押す一因となった。

%e3%82%a2%e3%82%a4%e3%83%bb%e3%83%97%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%8a%e3%80%8c%e4%bf%9d%e6%b9%bf%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%80%8d最初に商品化に着手したのは、自らこだわっていた保湿クリームの開発(写真)。産地の原料をできるだけ使用することを決め、化粧品の原料として人気が高まっていた黒豚のコラーゲンの知見を取得するために、鹿児島県の畜産農家を訪ねて情報を収集、黒豚コラーゲンを素材として採用することを決めた。また、琉球ハーブなどについても沖縄の月桃有機栽培農家と交流して研鑽に努めた。

試作と試用を繰り返して2007年10月に第1弾の商品「保湿クリーム・黒豚コラーゲンプルーナ」を開発して販売。同年11月には、化粧水「首筋美人」も売り出した。以来、現在までオリジナルブランドコスメは、首筋美人をテーマにした「プルーナコラーゲンドロップ」(保湿液・美容液)や「プルーナコラーゲンソープ」など10アイテムを超え、エステサロンでの痩身パック(業務用商品)も販売している。
現在の販売チャンネルは、大丸福岡、コレット井筒屋などの百貨店や薬局・薬店、通販カタログとネット販売を主体に展開。また、中国語、韓国語、英語、フランス語のリーフレットや説明書も揃え、外国人観光客向けの商品として力を入れている。
苦節10年、徐々に社名や「首筋美人」の化粧品名が消費者に浸透してきた。一段の成長発展が期待される。

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