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ローズヒップに体重増加を予防する効果

ローズヒップに脂肪燃焼を促す効果があるかもしれないという研究が12月6日、「Nutrition & Metabolism」オンライン版に掲載された。

C57BL/6 マウスを、高脂肪のエサグループと、高脂肪のエサにローズヒップを混ぜたグループの2つに分けて3カ月間の実験を行った。結果は熱量の計測、脂肪蓄積の遺伝子発現、タンパク質レベルのモニターで測定した。両グループでエネルギー摂取量の差は見られなかったが、ローズヒップを加えたグループでは体重増加が抑制され、血糖値、インスリンおよびコレステロール値が低かった。

間接熱量測定(呼気中の酸素および二酸化炭素濃度を測定)では、ローズヒップを加えたグループでは夜間に相当する消灯中でも高いエネルギー消費量を記録した。トレッドミルで計測した場合には、ローズヒップを加えたグループで代謝率が高いことが確認された。このことから、研究者らはローズヒップが褐色細胞組織を刺激する、もしくは白色細胞組織の褐色細胞化を誘導しうると考えた。ローズヒップを加えたグループでは、加えなかったグループに比べて、褐色脂肪細胞の分化および熱形成を促進することができる遺伝子(ucp1、tbx15、bmp7、cideaなど)およびAMPKのリン酸化が見られた。

研究者らは「ローズヒップは、全身のエネルギー消費を増加させ、白色細胞組織の褐色化を促し体重増加を抑制することを明らかにした。ローズヒップは肥満に関連する代謝異常の治療に有用かもしれない」と述べている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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