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食事+プロバイオティクスで記憶障害の危険性

プロバイオティクスが記憶に悪影響を及ぼす可能性があることを発見したと3月15日、オーストラリアのニューサウスウェールズ大学が発表した。

今回の研究はラットを用いて、一般的なプロバイオティクスが、健康なエサまたは飽和脂肪と砂糖が多いジャンクフードのようなエサを与えられたラットの腸の健康および認知機能に及ぼす影響を比較評価した。

その結果、ジャンクフードを与えられ、胃腸の健康に関しては調整異常とも言うべき肥満ラットにおいて、プロバイオティクスは消化管内の細菌構成を積極的に変化させ、脳機能を改善し、空間的記憶損失を防いだ。しかし、健康的なエサのラットでは、プロバイオティクスは微生物の多様性にほとんど影響を与えず、実際に認識記憶が損なわれていた。これらの結果からは、プロバイオティクスはバランスのとれた食事と一緒に取る時には効果が少なく、むしろ記憶のある側面を損なう可能性があることを示唆された。詳細は「Molecular Psychiatry」に掲載されている。

「あなたの食事内容がひどいものであれば、プロバイオティクスが役立つかもしれない。しかし既に健康な食事であるならば、それほど有益ではないかもしれない。今回の研究はラットを用いたものだが、人間にプロバイオティクスを勧める際に注意を払う必要があると思われる。」と同大学薬理学部のMargaret Morris教授は述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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