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仏ロレアル、アンチエイジング対策フェイスマッサージヘッドを開発

仏化粧品最大手のロレアルは、国立シンガポール大学のメカノバイオロジー研究所とシンガポール医学生物学研究所(IMB)、フランスのパリ・ディドロ大学 (パリ第7大学)と ラウエ・ランジュバン研究所 、および同社のリサーチ&イノベーション研究所との9年に及ぶ共同研究の結果、メカノバイオロジーの発見に基づく初めてのマッサージヘッドを開発したと4月4日、発表した。新しいスキンデバイスは顔、唇、首のシワや輪郭のアンチエイジング効果を持つように設計された。マッサージヘッドとして、ロレアルグループのクラリソニックブランドから販売される計画。アメリカ、カナダ市場ではこの春から、ヨーロッパとアジア市場は4月から9月にかけて発売される予定。

メカノバイオロジーとは、生物学的組織に機械的刺激(振動、ねじり、伸張)を与え、それらがどのように行動するかを観察することを意味する。ロレアルと共同開発チームは、この科学分野における分析を皮膚に適用し、老化の兆候を改善することができるマッサージ器具を生みだした。

 

皮膚細胞に対する機械的刺激の影響を長年にわたり研究した結果、マッサージの振動が真皮と表皮の接合を強化し、細胞外マトリックスの生産を増加させる可能性があることを発見した。75Hzの周波数で最良の結果が観察され、これは1分間に9000マイクロマッサージを生成する周波数に値するという。

臨床試験では、皮膚老化防止のいくつかの臨床徴候、特に顔の周りの皮膚の弾力性および硬度が修正されることが確認された。同社のリサーチ結果は科学雑誌「Plos One」2017年3月1日号で公開されている。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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