ベジタリアン男性はうつになりやすいかもしれない

最新商品

2017.11.17

国際部

ベジタリアンの男性はうつが多いという研究結果が「Journal of Affective Disorders」1月号に掲載される。菜食(ベジタリアン・フード)は、心臓血管などへの健康効果と関連しているが、メンタルヘルスへの効果についての研究は十分ではない。アメリカ国立衛生研究所(NIH:National Institutes of Health、NIH)の一部門アルコール乱用・依存症研究所 (NIAAA:National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism)のJoseph R. Hibbeln氏らによって行われた今回の研究では、ベジタリアンの男性とうつ症状の関連を調査した。

調査データは「親と子どもに関するエイボン長期研究(ALSPEC)」参加の妊婦9668人の成人男性パートナーからの自己申告を基にした。申告の内容は、ベジタリアンかビーガン(より厳密な菜食主義)か、食品頻度データ、エジンバラ産後うつ病自己評価票 (EPDS:Edinburgh Postnatal Depression Scale)などだった。そのほか、年齢、婚姻状況、雇用状況、居住期間、世帯内の児童数、宗教、幼児期の精神医学的接触、うつ病家族歴、喫煙・飲酒の有無などを潜在的交絡変数とする統計的分析を行った。

その結果、ベジタリアン男性はそうでない男性に比べ、うつ病評価のEPDSスコアが10を超えるリスクが高いことがわかった。研究者らは、逆の可能性(うつの人ほど菜食主義に関心が高い等)を除外できないとしながらも、コバラミンや鉄などの栄養素の不足がうつ症状が多いことを説明できるかもしれないと述べている。

#

↑