化粧事業等の6次産業化にファンド適用2件

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2018.01.19

編集部

6次産業化に対する農林水産省所管のファンド運営会社「農林漁業成長産業化支援機構」と地元自治体、キャピタル、金融機関等が共同出資して設立した地域ファンド「投資事業有限責任組合」から出資を受けて化粧品関連事業に限定して6次産業化に乗り出した企業は、わずか2社にのぼることが明らかになった。

この2社は、熊本県内で食品・食品加工事業を行う有限会社創成(熊本県上益城郡)と福岡県内で枠練石鹸、ジェル歯磨き、ハンドクリーム等の製造販売事業を行うさぼんどちの株式会社(福岡県大牟田市)の地元中小企業。

創成は、2015年2月に地域ファンド(サブファンド)「肥後6次産業化投資事業有限組合」から5000万円の出資を受けて以降、大豆、馬油、プラセンタ等を原材料とした化粧品原料や健康食品の製造・販売及び販路拡に取り組んできた。

さぼんどちのは、2016年12月に地域ファンド「NCB6次化応援投資事業有限責任組合」から5000万円の出資を受けて椿油、馬油、ペパーミント等を活用した枠錬石鹸、化粧品等の製造・販売と石鹸製造設備の導入と量産化工場の建設に取り組んできた。
量産工場は、すでに2017年4月に大牟田テクノパーク内の空き工場を改修、今年4月から量産体制を整えて本格稼働を始める。2031年には、2億円の売り上げを目指す方針。

政府は、1次産業としての農林漁業と2次産業としての製造業、3次産業としての小売業が一体となって6次産業に取り組む事業者に対して金融支援を行うためのファンド運営会社「農林漁業成長産業化支援機構」を2013年1月に民間企業と共同で設立した。また、同機構は、6次産業化に取り組む事業者に対して出資を潤沢に行うため、地元自治体や金融機関などと共同出資して地域ファンド(サブファンド)「投資事業有限責任組合」を設立し、サブファンドを通じて6次産業に取り組む事業者に出資している。

同機構によるとこれまで地域のファンドの設立件数は、累計で49ファンドにのぼる。49ファンド合わせた累計出資案件は、2013年1月から2017年12月までで115件に上っている。この内、化粧品に関する6次産業に取り組む事業認定を受けたのは、わずか2件に留まっている状況。

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