旅行にも重宝のトライアルセット、「化粧水30mlでは不十分」
2013.07.4
編集部
化粧品容器メーカーの石堂硝子株式会社(大阪府大阪市)は7月2日、旅行時に使用する化粧品に必要な要素を発表した。その中で、旅行時にも重宝されるトライアルセットの化粧品ボトルの容量について言及。「平均サイズは約30ml入りだが、大型連休で海外旅行を楽しむことが一般化している日本人のライフスタイルを考えると不十分。今後は50ml入りサイズも開拓の余地がある」と提案している。
同社は、旅行用コスメ容器に必要な条件として、コンパクト、機密性(漏れない)、1個あたりの容量、デザイン性の高さなどをあげている。特に容量については、海外旅行での飛行機内持ち込みには1個あたりにつき100ml以下という制限もあるので重要な要素だ。
同社は、「メーカーが新顧客獲得用に発売しているトライアルセットは実は旅行需要に支えられている面もある」と指摘した上で、現在のトライアルセットを分析した。
トライアルセットの使用目安は「1週間」が大半。容器サイズでもっともボリュームがあるのはトライアルセットの定番商品でもある化粧水で、平均容量は約30ml。美容液やクリームなどは10ml容器を使用し、容量にメリハリをつけたセットが多い。3~4点の商品構成で1,000円~2,000円というのが平均的な価格。3,000円以上のトライアルセットの場合は、容量や商品点数が多い。内容に見合った適切なプライスラインに設定して「トライアル」としてしっかり機能を実感してもらうのか、買いやすい手頃な価格で「トライアル」を誘うのかは、企業の戦略によるものだ。
分析の中で同社は、「化粧品ボトルは30mlが主流だが、50mlサイズに適切な価格をつけて販売するという選択肢も今後は求められる」と予測。カレンダーの並び次第では10日を超える大型連休をとっての海外旅行も珍しくなくなっている。10日を超える旅行で、化粧品30mlでは不十分だが、50mlサイズは市場には少なく、30mlでなんとか間に合わせているという女性が少なくないそう。
さらに、「顔だけではなく、髪の毛やネイルにも使っても効果が高く、乾燥する機内対策コスメの人気が高まっている。マルチアイテムの美容オイルやシアバターも、今後、旅行用携帯用に特化した商品開発が活発化しそうだ」と結んでいる。
※写真は同社がトラベルサイズとして出しているSZシリーズの容器。35g、50mlにも対応可能。