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脱毛症に炭酸ガス治療で一定の効果確認

円形/男性型脱毛症への炭酸ガス治療で一定の効果が見られたことが2月20日、「the Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された。炭酸ガス治療(カルボキシセラピー、カーボメッドとも)は、炭酸ガスを皮下注射して血流や代謝を改善する方法。セルライトの分解、妊娠線の解消、肌の若返りなどを目的に、美容医療で普及している。今回の研究は、この炭酸ガス治療による脱毛症への効果を検討したもの。

対象は脱毛症患者80人。まず、対象者を2つのグループに割り付けた。グループIには、40人の円形脱毛症患者(このうちIA群は炭酸ガス治療を受け、IB群は対照としてプラセボ治療を受けた)。グループIIには、40人の男性型脱毛症患者(このうちIIA群は炭酸ガス治療を受け、IIB群はプラセボ治療を受けた)で、3ヵ月間の追跡調査を行った。臨床的評価は、グループⅠに対しては脱毛症重症度スコア(SALT)スコア、グループIIに対しては脱毛症評価基準のSinclairスケールおよび薄毛の進行度を示すNorwood-Hamiltonスケールで行った。

その結果、炭酸ガス治療は、パッチ状円形脱毛症の有望な治療選択肢であるように思われ、男性型脱毛症の補助療法として有用かもしれないが、6回以上のセッションが必要であり、結果の維持には補助療法を必要とすることが示唆された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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