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日本の薬膳「真の専門家がまだ少ない、人材の育成が急務」

北京中医薬大学日本校友会の設立一周年記念特別講演会「日々の健康に役立つ 中医学の応用」が8日、都内で開催され、講師の一人として登壇した一般社団法人 日本中医営養薬膳学研究会 代表の梁蓓(リョウ ペイ)氏は、普及が進んでいる薬膳について「日本はまだ真の専門家が少ない。人材の育成が急務だ」との認識を示した。

梁氏は、同講演会の講師の一人として、「中医薬膳の日本での普及と発展への一考察」と題して講演。日本の大和朝廷の時代から日本に伝わってきた中医薬膳の歴史を振り返る中で、薬膳の考えを取り込んだ食物の一例として、奈良時代の“古代食”を再現した「酥」を紹介した。

大正時代に入ると、化学調味料などの食品添加物が開発され、昭和時代には食生活の中で広く使われ始めた。これと時を同じくして、“三大成人病”(脳血管疾患、心疾患、がん)がかつてない勢いで伸び始め、その後“生活習慣病”と名称を変えて社会問題化。

こうした状況を踏まえ、政府は「健康日本21」を制定したり、食品安全委員会を設置するなどし、食がもたらす健康への影響が注目されるようになったことから、「自然食への回帰が起こり、中国に薬膳を求めるようになった」(梁氏)。

現在、日本では、民間の薬膳教育機関・団体や個人の薬膳教室などで薬膳が教えられ、広く普及するようになったものの、正しい中医理論に基づく薬膳が普及しているとは必ずしも言えない。正確な薬膳の知識を持った人材の育成が今後の課題との認識を示した。

「薬膳を産業の一つとして日本で健全に発展させていくためには、克服しなければならない課題は多いが、日本の伝統料理を分析すると、薬膳の基礎が豊富にある」(梁氏)といい、日本には薬膳がさらに発展していける潜在力があると期待感を示した。

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