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マウス試験の結果、組換えイリシンで減量効果を確認

組換えイリシンはエネルギー消費と熱量の発生増加を介して高脂肪DIOマウスの体重減少を誘発するという研究結果が9月13日、「Biochemical and Biophysical Research Communications」オンラインに掲載された。

イリシンは、グルコースおよび脂質代謝の重要な代謝調節因子であることが知られている。今回の研究では、高脂肪食誘発性肥満(DIO)マウスモデルを用いて、肥満とエネルギー代謝におけるイリシンの役割と、グルコースおよび脂質低下効果を評価した。

DIOマウスを組換えイリシンまたは対照薬で処理し、体重、飼料摂取量、グルコース、脂質レベル、肥満、エネルギー消費、インスリン感受性などのパラメーターを評価した。 UCP1およびさまざまな熱発生バイオマーカーのmRNAおよびタンパク質レベルは、定量的リアルタイムPCRおよびウェスタンブロット法で評価した。

その結果、イリシンは総エネルギー消費量を顕著に増加させ、用量依存的にDIOマウスの体重と全身脂肪量を減少させた。また、血糖、インスリン、脂質レベルを低下させ、肝臓脂肪症も好転させた可能性が示唆された。イリシンは、肝臓および末梢インスリン感受性も改善した。さまざまな臓器(脂肪組織および肝臓、腎臓、心臓、脳、脾臓)でのUCP1遺伝子発現は、イリシンの役割が広範囲にわたっていることを示唆した。脾臓でのさまざまなバイオマーカーの遺伝子発現プロファイルからは、炎症におけるイリシンの重要な役割を示唆した。肝臓組織では用量依存的にUCP1発現の有意な増加が見られ、これは肝臓におけるイリシンの役割を示唆している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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