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合成クルクミン誘導体にアンチエイジング効果を発見

合成クルクミン誘導体によるアンチエイジング効果を検討した研究が9月18日、「Drug Discoveries & Therapeutics」オンラインに掲載された。

カレーに含まれるクルクミンは、抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用など、さまざまな生物学的作用を持っていることが知られている。Cur2004-8は、ビス-アルキニルピリジンを含む合成クルクミン誘導体であり、強力な抗血管新生活性を示す。本研究では、モデルシステムとして線虫(Caenorhabditis elegans)を使用して、環境ストレスと加齢への応答に対するCur2004-8の食事介入およびCur2004-8サプリメントの効果を調べた。

その結果、Cur2004-8による食事介入は、酸化ストレスに対するC. elegansの抵抗性を有意に増加させた。抗酸化ストレス効果はクルクミンよりも大きかった。ただし、熱ストレスまたは紫外線照射に対する反応には、Cur2004-8による有意な影響は見られなかった。老化に対する影響に関しては、Cur2004-8は平均寿命と最大寿命の両方を大幅に延長することが確認された。運動性の加齢に伴う低下も、Cur2004-8の補充により遅らせることに成功した。さらに、Cur2004-8は、アルツハイマー病モデル動物でアミロイドベータ誘発毒性を防止することが確認された。Cur2004-8のサプリメントでも、高グルコース食線虫で観察された死亡率の増加を逆転させる影響があった。これらの結果は、Cur2004-8がクルクミンよりも高い抗酸化および抗老化活性を持っていることを示唆しており、新しいアンチエイジング製品の開発への応用が期待される。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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