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ニキビのスピロノラクトン治療のカリウム監視は有益か?

ホルモン治療薬のスピロノラクトンによる尋常性ざ瘡(ニキビ)治療を受けた女性10万8547人(治療開始の平均年齢30.7歳)におけるカリウム値監視の必要性を評価した研究が1月27日、「JAMA Dermatology」オンラインに掲載された。

主要評価項目は、スピロノラクトン治療開始時にカリウム検査を受けた女性の割合および治療後180日間にわたりカリウム値を監視された女性の割合とし、2008-15年と2016-18年で比較した。

2008-18年の間で、治療開始180日以内にカリウム値の監視を行っていた女性の割合は41.4%から38.5%に低下した。内訳では、皮膚科医では39.7%から37.7%、内科医では39.7%から37.7%に低下していたが、上級看護師/医師助手では71.4%から75.4%に増加していた。常にカリウム監視を行っている皮膚科医の割合は2008-15年の10.6%から2016-18年には4.2%へと低下した。常にカリウムを監視していた内科医の割合は2008-15年(15.8%)と2016-18年(17.7%)で有意差は見られなかった。スピロノラクトン治療でのカリウム監視の廃止を支持するエビデンスやガイドラインが増加しているにも関わらず、本研究結果からはカリウム監視が未だ一般的であることが示された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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