世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

化粧品に表示以外のPFAS化合物が検出された

化粧品に表示されていないPFAS化合物が検出されたという報告が6月15日、GREEN SCIENCE POLICY INSTITUTEからニュースリリースされた。

今回実施された研究は、耐久性と耐水性を高めるために化粧品に添加されているパーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(Per- and Polyfluoroalkyl Substances:PFAS)の健康と環境へのリスク評価だった。PFASは環境水中に存在する代表的な有機フッ素化合物で、国内外で規制が検討されている長期また潜在的に毒性のあるクラスの化学物質である。

研究では、米国とカナダで購入した231の化粧品を、粒子誘起ガンマ線放出分光法を用いて総フッ素のスクリーニングを行った。テストした8つのカテゴリのうち、ファンデーション、マスカラ、リップ製品は、総フッ素が0.384μgF/cm2以上の製品の割合が最も高かった。 総フッ素濃度が高い20製品を含む29の製品を、液体クロマトグラフィー(LC)とタンデム質量分析計(MS/MS)とを連結した、いわゆるLC-MS/MSを使用して分析した。

その結果、PFAS濃度は22~10500ng/gで、重量平均および中央値はそれぞれ264および1050ng/gだった。また、有害と知られているPFCAの前駆体である6:2 and 8:2 fluorotelomer compoundsが最もよく検出された。これらの成分は、テストされたほとんどの化粧品の成分リスト表示には記載されていなかった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP