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タイの消費者の美容成分に対する意識調査

タイのスキンケアケアの世論調査では、機能成分に対する認識が低いようで、その反面、美容ブランドにとっては潜在的市場の成長機会の可能性が高いようだ。グローバル市場調査会社ミンテルは、このような調査結果をこのほど発表した。

同社が18歳以上の2000人のタイのインターネットユーザーに意識調査を実施したところ、28%は 美容やパーソナルケアの成分を知らないと回答した。10種類の機能性成分の認識調査を実施した結果、3つの成分:ペプチド(44%)、セラミド(41%)、レチノール(38%)を認識しているという有効性があった。

消費者が機能性成分についてある程度の認識を主張しているという事実にもかかわらず、タイでのスキンケアの新製品の革新は遅れているようだ。ミンテル の新製品開発データベース(GNPD)によると、2020年2月〜2021年1月の期間、タイで発売されたスキンケア製品のわずか10%にセラミドが含まれ、3%にペプチドが含まれ、わずか1%のレチノールが含まれていたという。

日本貿易振興機構(ジェトロ)がリリースした「2019年度 タイにおける化粧品・パーソナルケア商品市場調査」によれば、タイのスキンケア市場規模は 2013年の566億800万バーツから、2018年には約823億3000万バーツへと45.4%拡大した。2018 年の化粧品市場全体に占めるスキンケアの割合は 76.3%で、年平均成長率(CAGR)は7.8%で成長している。成長率が高いのは、フェイスマスク(26.5%)、ニキビケア(18.4%)、アンチエイジング(8.8%)の順だった。

機能性成分は、科学的に利益をもたらし、スキンケアカテゴリーで有効性の具体的な証拠を提供することが可能とされている。タイの美容市場で機能性成分の浸透率を加速すれば、市場拡大の機会が期待できるかもしれない。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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