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開発が進む老眼用点眼薬

老眼の新規治療薬の臨床試験の結果として発表された新しいデータが7月25日、AbbVie社からニュースリリースされた。このデータは2021年のアメリカ白内障・屈折矯正手術学会(ASCRS)で発表された。40歳以上のほとんどの成人が影響を受ける老眼は進行性の目の状態であり、日常生活にも影響する問題である。また最近のデジタルデバイスの普及による老眼の状態である近方視力の悪化にはより一層の改善策が求められている。

今回の研究では、老眼を有する323人を対象に、老眼改善のために設計された点眼薬AGN-190584(ピロカルピン1.25%)の忍容性、安全性および有効性をビヒクル対照試験で検討した。その結果、AGN-190584は遠方視力に影響を与えることなく、近方視力と中間視力の改善の迅速な開始およびその持続が確認された。治療薬関連の有害事象は認められず、5%程度の非重篤な有害事象として頭痛が発生した。有害事象を理由に試験を中止した被験者は1.2%だった。研究者らはこのAGN-190584が米国食品医薬品局(FDA)に承認を受ければ、老眼に対する初めての治療薬となると期待を示している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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