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皮膚科医と小児科医のにきび処方の違い

皮膚科医と小児科医の間のにきび治療処方パターンの違いを検討した結果が9月13日、「Pediatric dermatology」オンラインに掲載された。

にきびは皮膚科医と小児科医の両方が治療できる一般的な皮膚疾患だが、皮膚科医と小児科医では治療法は異なる場合がある。今回の研究では、皮膚科医と小児科医の処方を比較。2006~16年までの小児患者(18歳以下)を対象とした全国外来医療調査のデータを使用して、人口ベースの横断的分析を実施した。対象期間に外来受診した小児にきび患者の約3050万人を特定した。

その結果、52%は皮膚科医、29%は小児科医、19%は他の医療機関受診だった。皮膚科医受診の患者は小児科医受診患者よりも年齢が高く(平均年齢15.5±0.12 vs. 13.5±0.35)、白人患者の割合が高く(92.5% vs. 76.3%)、非ヒスパニック系患者が多く(89.5% vs. 81.6%)、および民間保険の加入患者が多かった(84.6%vs 67.8%)。皮膚科医が見た患者と比較して、小児科医が見た患者は局所レチノイドを投与される可能性が68%低く、局所抗菌薬を投与される可能性が38%低く、経口抗菌薬を投与される可能性が48%低かった。これらの結果から、にきびの処方パターンにおける専門による違いを理解し、潜在的な教育格差を特定することが重要であると示唆された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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