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パルマロサグラスオイルのニキビへの効果

アロマオイルとして普及しているパルマロサグラスオイルのニキビへの効果を調査した結果が10月7日、「Future microbiology」オンラインに掲載された。

この研究では、尋常性ざ瘡(ニキビ)への潜在的な局所療法として、Cymbopogan martinii(パルマロサグラス)のエッセンシャルオイル(パルマローザオイル; PRO)を調査した。パルマロサグラスはイネ科オガルカヤ属の植物で、原産国はマダガスカル。現在では主にインドで、主要な精油生産用作物として商業的に栽培されている。エッセンシャルオイルとしては、その名にあるようにややバラに近いフローラル系の香りを持った爽やかなグラス系の香りとされている。

調査方法は、PROへのガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)プロファイリングおよび生体適合性を評価した。アクネ菌(Cutibacteriumacnes)に対する抗菌力、さらに、抗炎症、抗チロシナーゼ活性および脂質過酸化も評価した。その結果、ゲラニオールが主要な植物成分として特定され、オイルは局所塗布に安全であることがわかった。最小発育阻止濃度(MIC)および最小殺菌濃度(MBC)は16μl/mlだった。PROは、TNF-α、IL-12、IL-8のサイトカインレベルを低下させ、チロシナーゼを阻害した。PROは、ニキビの管理における天然の外用剤として有用である可能性が示唆された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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