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青年期患者への肥満手術の転帰と代替案

青年期の肥満に対する肥満手術の長期転帰と潜在的代替案を検討した結果が11月10日、「Hormone research in paediatrics」オンラインに掲載された。

現在、青年期の重度肥満率の増加が懸念されている。保守的な治療は中程度の減量を達成するものの、長期的な体重減少および併存疾患の改善に失敗することが多いため、より大きな減量達成と長期的な肥満および併存疾患の改善が見込まれる肥満手術の利用率が増加している。今回の研究では、青年期の肥満手術における長期的成果と利用可能な代替医薬品について考察した。

肥満手術は、術後1年目に約37%の大幅な体重減少をもたらし、代謝関連の併存疾患改善は手術以外の治療よりすぐれていた。また、肥満手術では健康関連の生活の質の大幅な改善も確認された。術後1年を超える追跡調査では、患者の50%で体重のリバウンドが見られた。さらに、最大90%の患者で骨量の減少と栄養不足が報告された。最近、青年期への肥満手術の代替として、2型糖尿病に用いられるGLP-1アナログ製剤に中程度の臨床的に意味のある体重減少が認められ、代謝改善を誘発するのに十分強力な効果があることも確認された。研究者らは、肥満関連合併症のない肥満の青年は、生活習慣の改善を伴う薬理学的介入が有用である可能性があると結論付けている。また、肥満関連合併症を有する肥満の青年には、治療アプローチとして肥満手術を検討し、適切な術前準備と術後フォローアップの実施を推奨している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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