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イソトレチノイン誘発肝障害にタウリンの予防効果

ニキビ治療薬のイソトレチノインが誘発する酸化ストレスに対するタウリンの肝保護効果を検討した研究結果が7月30日、「Journal of Biochemical and Molecular Toxicology」オンラインに掲載された。

尋常性ざ瘡(ニキビ)治療に用いられるイソトレチノインは、1982 年に承認された全身性レチノイド薬である。この薬は肝毒性を引き起こす可能性が示唆されており、今回の研究ではイソトレチノインによって誘発される肝毒性の正確なメカニズムと、この毒性におけるタウリンの保護的役割を解明することを目的とした。ラットを対象に実施された試験で、アスパラギン酸トランスアミナーゼ (AST) やアラニン トランスアミナーゼ (ALT)、スーパーオキシド ジスムターゼ、グルタチオン含有量 (GSH)、カタラーゼ、マロンジアルデヒド (MDA) などのバイオマーカーを調査し、さらに病理学的変化を評価した。さらに、病理学的変化も評価した。

その結果、観察されたALT、AST、および MDA の上昇により、イソトレチノインの経口投与が肝毒性を誘発したことが示された。また、ラット肝臓組織の細胞内GSHの減少も確認された。タウリンの投与は、イソトレチノイン誘発の肝毒性を有意に防ぐことが示された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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