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ニキビ治療の補助療法にシリマリンが有望

ニキビに対するシリマリン含有抗酸化セラムの有効性と安全性を検討した前向き非盲検パイロット研究の結果が10月6日、「Journal of cosmetic dermatology」オンラインに掲載された。

シリマリンはオオアザミ(milk thistle)の有効成分で、フリーラジカルを除去するという抗酸化作用があり、潜在的な面皰溶解作用を有している。今回の研究では、軽度から中等度のニキビ治療に使用される0.5%シリマリンを含む抗酸化セラムの有効性と安全性を評価することを目的とした。韓国のニキビ患者22人を対象に、現在の抗ニキビ薬を継続しながら、顔全体に0.5%シリマリン含有抗酸化セラムを1日2回塗布した。ニキビの重症度、病変の数、皮脂分泌レベル、皮膚の紅斑、およびメラニン色素沈着のグレードを評価した。

4週間の研究終了後、modified Global Acne Grading Score (mGAGS)、Global Evaluation Acne (GEA) scale、およびアクネ病変数が大幅に減少しているのを確認した。皮脂分泌、皮膚の色素沈着、および紅斑も研究期間中に減少した。サブグループ解析で、研究期間中に低用量の経口イソトレチノインを服用した患者は、皮脂分泌とメラニン色素沈着においてより顕著な改善を示したことが明らかになった。0.5%シリマリン含有抗酸化セラムに関連する有害事象はなかった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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