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ニキビ治療のミノサイクリンによる歯肉の色素沈着症例

ミノサイクリンのまれな副作用である歯肉への色素沈着の症例が10月14日、「Case reports in pediatrics」オンラインに掲載された。テトラサイクリン系抗生物質の一種であるミノサイクリンは、尋常性ざ瘡の治療のために皮膚科で一般的に処方されている。ミノサイクリンの副作用には、吐き気、めまい、めまいが一般的で、あまり一般的ではない副作用に色素沈着があげられる。

今回は面皰形成および炎症を呈するざ瘡を有する18歳の女性患者のケーススタディが報告された。患者はミノサイクリンによる歯肉の色素沈着過剰の副作用で皮膚科を受診した。患者の既往歴では、色素沈着に関連する病歴や手術歴は2年前の親知らずの抜歯のみ、飲酒・喫煙はなし、既知の薬物アレルギーもなかった。患者は4年間でミノサイクリンの使用/非使用を繰り返していた。臨床試験の結果、患者の上顎歯肉縁に濃い青色の色素沈着が見られたが、浮腫はなかった。皮膚や爪などの部位で色素沈着は認められなかった。

治療計画は、ミノサイクリンを直ちに中止し、ざ瘡治療にはスピロノラクトンと局所療法を使用した。ミノサイクリン中止から1年半後のフォローアップでは歯肉の色素沈着は残っていた。さらに2年後のフォローアップでは色素沈着の減少が見られた。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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