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サンダルウッドの香りが肌の再生を促す

ドイツのルール大学ボーフムの研究者らによると、古くから香料として使われてきたサンダルウッド(白檀)に創傷治癒や皮膚再生を促す作用があることが7月8日、「Journal of Investigative Dermatology」誌に掲載された。

今回の研究では、皮膚の最も外側の層を形成するケラチノサイトにも、においを感知する嗅覚受容体があることを確認した。サンダルウッドの香りは、この受容体を活性化するため、細胞分裂が促されて傷の治りや肌の再生の向上が見られるという。

ヒト皮膚細胞の培養物を用いた実験では、受容体のうち「OR2AT4」で、Sandalore(合成白檀)の香りによって活性化されることを発見した。活性化したOR2AT4受容体は、傷の治りを促すカルシウム依存性シグナル経路を繋げ、その結果として、皮膚細胞の増殖という効果も確認されている。

日本では古来、線香の香「白檀」としてなじみのあるサンダルウッドは、主にインドに生息するビャクダン科の香木。最古の医学とも言われるインドのアーユルヴェーダでは、薬品として用いられ、やけどや日焼け後の皮膚のお手入れへの効用が説かれている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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