世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

米国の子供の肥満対策に効果

米国の子供の肥満についての新しい報告が7月21日、「PEDIATRICS」オンライン版に掲載された。

肥満対策に注力している米国だが、子供や若者の腹部肥満の調査は、1988-1994年および2003-04年に実施され、最近では調査が行われていなかった。前回、前々回の調査では、子供・若者の腹部肥満に有意な増加傾向があることが知られている。今回、2003-12年における肥満傾向の新しい調査を行った。データは、米国民健康栄養調査(NHANES)の、2003-04年、2005-06年、2007-08年、2009-10年、2011-12年の5つの期間のものを使用し、2-18歳の1万6601人を対象とした。

その結果、2011-12年には、2-18歳のウエスト周囲測定による17.95%が腹部肥満、6-18歳の32.93%がウエスト-ヒップ比による腹部肥満だった。2003-04年、2011-12年の腹部肥満者の割合には増減がなかったが、2-5歳の幼児に限っては腹部肥満者の減少が見られた。

米国の子供の肥満対策は主に学校を中心に行われており、州政府はWellness Policy(健康指針)などによりこれを支える形をとってきていた。オバマ政権の2010年には、ホワイトハウスによる肥満対策タスクフォースが、子供の肥満の現状レポートをまとめたりと、全米をあげての対策が展開されている。幼児期の肥満者の7割が成人肥満へ移行し、成人肥満は糖尿病や心臓病などを引き起こすため、肥満対策は幼児期からというのがこの背景にある。最新のデータからは、子供の肥満対策は成果を挙げつつあるようだ。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP