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運動中の新常識は「渇いたら飲む」

スポーツやジムでのエクササイズ中に、「のどが渇いたと感じる前に水分を取ってください」とインストラクターから言われたことはないだろうか。

国際的な専門家による新しいガイドライン(Statement of the Third International Exercise-Associated Hyponatremia Consensus Development Conference, Carlsbad, California, 2015)では、「渇く前」ではなく、「渇いたら」飲むとされたことが6月29日、米ロヨラ大学のサイトに掲載された。詳細は「Clinical Journal of Sport Medicine」に掲載されている。

のどが渇いていないのにもかかわらず水を飲み過ぎると、低ナトリウム血症になる恐れがあるという。これは血液中のナトリウム(塩分)濃度が下がった状態を指し、軽いものでは無症状だが、虚脱感、疲労感を感じるようになり、重篤な症状ではけいれん、昏睡などに到る場合もある。これまで、マラソンランナーやサッカー選手など14人が、水やスポーツドリンクの飲みすぎが原因とされる運動関連低ナトリウム血症で死亡している。

新ガイドラインを提唱した専門家の一人、ロヨラ大学スポーツ医学部のJames Winger医師は、運動中の水分の摂りすぎで腎臓に過剰な負荷がかかった場合に、生命の危険にもつながる低ナトリウム血症が生じるとしている。また、大量の水分を補給しても疲労回復や筋肉のけいれん、熱中症を防ぐことはできないとも述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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