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「ダイエット・ピル」開発の現在

ここ数年、激しい運動なしに脂肪を燃焼させる「エクササイズ・ピル」という薬の開発動向に注目が集まっている。この薬は、ダイエットの役に立つというばかりではなく、筋肉を若々しいままに保つことができれば、入院患者や寝たきり老人の骨や筋肉を保護する効果にもなると期待されているためだ。

「エクササイズ・ピル」の最近の研究動向についてのレビューが10月2日、「Trends in Pharmacological Sciences」オンライン版に掲載された。

このレビューでは、座りがちな生活や運動不足からくる肥満、糖尿病、心疾患の予防にも「エクササイズ・ピル」の開発が求められているとしている。現在、この薬の候補に挙げられているのは:

1・生体機能を増強させる効果を持つ「アゴニスト(作動薬)」。例えば、AICAR, GW501516, GSK4716, SR9009

2・生理活性物質とも呼ばれる「ホルモン」。例えば、MOTS-c, irisin

3・植物由来の天然化学物質「フィトケミカル」。例えば、レスベラトロール、エピカテキン

今のところ、どの薬も物理的な運動に匹敵する効果は得られていないが、部分的には運動することによって体におこる有益作用を模倣することができるとされている。飲むだけで、運動と同じ効果が現れるという夢のような薬は、いま開発がもっとも待たれている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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