世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

新生児へのオイル・マッサージにご注意

乳児にオイル・マッサージを行うことで、肌荒れを引き起こすかもしれないという研究結果が11月9日、「 Acta Derm Venereol」オンライン版に掲載された。

研究はパイロット試験(本格的な大規模臨床試験の前に実施される小規模試験)で、115人の健康な新生児を対象にした。アトピー性皮膚炎の家族歴により4グループに分け、1日2回のオイルの塗布を4週間続けた。オイルのグループ分けはオリーブ油、ヒマワリ油、またはオイル使用なしの3つで、試験前後でのラメラ構造、表皮水分損失、角質層の水和、phなどを測定・比較した。

その結果、オイルを使用したグループではどちらも皮膚の水分量に大幅な改善が見られたが、ラメラ構造はオイルなしのグループに比べ、あまり改善が見られなかった。表面水分損失、ph、紅斑/皮膚スコアに有意な差はなかった。ラメラ構造とは、セラミドのように油と水の性質を合わせ持った脂質分子が、規則正しく配列したもの。この構造の乱れは、加齢や肌荒れによって生じるとされている。

今回の研究の臨床的意義が薄かったが、さらなる研究が実施されるまで、新生児へのオイル・マッサージには注意が必要としている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP