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化粧品素材の有望株? シソ油やシーバックソーン油

オリーブやヤシなどの従来から化粧品に使用されている油脂の代替となる”非在来型”油の分析結果が2月1日、「International Journal of Cosmetic Science」オンライン版に掲載された。

天然由来、植物性の油への関心が高まっていることから、化粧品に使用される”非在来型”植物油の脂肪酸プロファイルを求めた。調査対象の油は、ポーランドのワルシャワにある化粧品・健康商品ショップから購入した。脂肪酸プロファイルはガスクロマトグラフィーにより分析した。

酸化と脂肪酸の組成は分析を行った油によって大きく異なっていた。クラスタ分析は、3つのクラスタを明らかにした。クラスタS1、S3にはそれぞれシソ油とシーバックソーン油が該当し、シソ油は飽和脂肪酸(8.5%)と一価不飽和脂肪酸(14.2%)の含有量が比較的少なく、多価不飽和脂肪酸(73.5%)が多かった。一方でシーバックソーン油ではこの比率が逆転しており、飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸が多く、多価不飽和脂肪酸が少なかった。クラスタS2には2つのサブクラスターが存在し、リノール酸、αリノレン酸、オレイン酸の含有量で区別された。過酸化物指数(PI)のレンジはシーバックソーン油の8.9から、シソ油の135までだった。シソ油とラズベリーシード油は最もヒドロペルオキシド(PV)含有量が高かった (それぞれ225 ± 14.9 mEq O/kg oil、232 ± 13.8 mEq O/kg oil)、一方、クルミ油とキャロットシード油では最も低かった(それぞれ0.82 ± 0.18 mEq O/kg oil、0.87 ± 0.21 mEq O/kg oil)。

研究者らは、化粧品用途の油に対する脂肪酸プロフィールは、油の安全かつ効果的な使用方法を決定するのに重要であるとしている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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