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美容手術4週間前には電子タバコ禁止

手術前に電子タバコは吸わないようにというアドバイスが美容整形専門医から出されたという報告が11月29日、オランダの情報サービス・出版業ヴォルタース・クルーワーの健康関連部門Wolters Kluwer Healthのプレスリリースが伝えた。

タバコが傷口の治癒に悪影響を与えることは知られている。また、ニコチンにより潜在的な術後合併症のリスクも上昇する。今回の研究は、近年使用が普及している電子タバコにおいても同様の影響があるかどうかを調査したもの。専門家によるこの問題についての議論は「Plastic and Reconstructive Surgery」12月号に掲載されている。

アメリカ形成外科学会(American Society of Plastic Surgeons:ASPS)所属の医師Peter Taub氏とAlan Matarasso氏は「伝統的なタバコと同様の影響があるかどうかはまだわかっていないが、外科手術の4週間前には電子タバコはやめるべき」と言う。電子タバコはタバコより安全であり、禁煙への「橋渡し」的効果も期待されている。しかし、有害効果の面ではまだ研究が進んでおらず、懸念がある。特にニコチンによって誘発される血流低下(血管収縮)に関連すると考えられている皮弁合併症の発症リスクが増加する可能性が高いという。

一般外科手術患者を対象とした研究では、手術前の3〜4週間に喫煙をやめることで、合併率は約40〜20%に低下し多という報告もある。整形手術では少なくとも4週間前に喫煙をやめるよう強く勧められている。今後、手術前の電子タバコ喫煙へのガイドラインの整備が進められていくようだ。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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