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減量手術後アルコール依存になる人は多い

肥満治療のひとつ、ルーワイ胃バイパス手術後にアルコール依存となるケースが多いという研究結果が5月16日、「Surgery for Obesity and Related Diseases」オンライン版に掲載された。ルーワイ胃バイパス手術はアメリカで最も多く施行されている減量手術。術後のアルコール使用障害発症の危険性は経験的に知られていたが、その予測評価に関する研究は限られていた。

今回の研究はアメリカの10の病院を対象に、ルーワイ胃バイパス術および腹腔鏡下調節性胃バンディング術を受けた2346人の術後転帰を調査、その関連要因を特定した。参加者は過去1年間のアルコール使用障害特定試験結果、不正薬物使用(コカイン、幻覚剤、吸入剤、フェンシクリジン、アンフェタミンまたはマリファナ)、アルコールまたは薬物使用のカウンセリングまたは入院の有無を自己報告した。参加者の年齢中央値は47歳、BMI中央値は45.6だった。

その結果、ルーワイ胃バイパス術後5年目のアルコール使用障害症状、不法薬物使用、アルコール・薬物使用障害治療累積発生率はそれぞれ、20.8%、7.5%、3.5%だった。腹腔鏡下調節性胃バンディング術では11.3%、4.9%、0.9%だった。アルコール使用障害の発症はルーワイ胃バイパス術で2倍だった。手術患者に対するアルコール使用障害についての教育および術後ケアの必要性が示された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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