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トマトの紫外線ダメージ予防効果、皮膚がんにも

トマトの摂取が紫外線による皮膚がん発症を防ぐ可能性があるという研究が7月11日、「Scientific Reports」オンラインに掲載された。

長期間にわたるトマトの摂取による日焼けの軽減効果は知られているが、その機序は未知のものである。現在は、食物から摂るカロチノイド(カルテノイド)がUVによるダメージから皮膚を守る効果があると考えられている。

今回は、トマトが皮膚がん抑制にも効果があるという仮定のもと、マウスを使った試験を実施した。米国オハイオ州立大学(The Ohio State University)コロンバス校のJessica L. Cooperstone博士らは、AIN-93GまたはAIN-93G + 10%のタンジェリンまたは赤のトマト粉末を、SKH-1の無毛および免疫担当性マウス180頭に35週間与えた。そのうち120頭のマウスは11~20週目に、週に3回2,240 J / m2のUV-B光に曝した。腫瘍は毎週追跡した。対照マウスには、UV暴露なしで同じエサを与えた。その結果、腫瘍の数は、対照と比較して、赤トマト飼料を与えた雄マウスで有意に低かった。総リコピンは、タンジェリントマト粉末を与えたマウスで高かった。毒性があることで知られるトマトグリコアルカロイドに由来する化合物は、皮膚において異なる代謝産物を産生していた。

トマトの摂取が皮膚がんリスクを低減させる可能性が示された。また、新たに同定された化学物質がこの作用に関与する可能性も示唆された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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