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夜間のベッドサイド気流発生装置でアトピー性湿疹改善

温度制御層流(TLA)装置 が重症アトピー性湿疹を改善したという研究報告が1月31日、「Clinical & Experimental Allergy」オンラインに掲載された。

今回、試験に使用した装置はAirsonett社(スウェーデン)の開発したTemperature-controlled laminar airflow (TLA)。温度制御された層状の空気流を起こすことで、睡眠中の人の呼吸ゾーンからアレルゲンや浮遊微粒子を除く装置で、喘息やアレルギー性鼻炎の症状を低減する目的で使用されている。実験では、この装置を重症アトピー性湿疹の若年患者に使用し、その効果を評価した。

対象は2~16歳の15人。6〜10週間の慣らし期間の後、夜間にTLA装置を使用する12カ月間の試験を実施した。有効性の評価はSCORAD-IndexおよびInvestigator Global Assessment-IGA評価による湿疹の重症度の変化で行い、さらに、試験参加者とその家族の皮膚関連生活の質(QOL)および家族影響アンケート、患者指向性湿疹測定、投薬および病院での受診の有無を調査した。その結果、12カ月の中にSCORADおよびIGAによって確認されたアトピー性湿疹重症度の有意な低下が見られた(P<0.001)。アトピー性湿疹への標準的な薬物治療と併用したTLA装置は、湿疹を改善する効果があり、特に治療の難しい小児への使用も可能とされた。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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