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ファストフード店の栄養表示でカロリー12%減の効果

メニューの横の栄養表示は摂取カロリーを減らすかもしれないという研究結果が2月27日、国際的な学術出版社Wileyからプレスリリースされた。

国際的医療評価プロジェクト・コクラン共同計画が発行する「the Cochrane Library today」に掲載の新しいエビデンス(証拠)によれば、栄養表示ラベルが消費者の購買行動や消費にどのように影響するかの研究はこれまで実施されているが、結果はまちまちである。今回、コクランの研究チームはこれらの研究結果をシステマティックレビューでまとめた。チームは11件の研究から栄養表示の購入への影響を評価し、17件からは消費におよぼす表示の影響を評価した。

チームは、研究結果には偏りが見られるという欠陥があると判断している。しかし、ピザとソフトドリンクのような典型的な昼食の場合(約600カロリー)、栄養表示が約8%のカロリー(48カロリー)を減らす可能性があると推計した。また、欠陥のある研究を除いた結果、カロリー表示が全体で約12%のカロリーを減少させることができることが示された。

英国ケンブリッジ大学の行動・健康研究部所長Theresa Marteau教授は、「栄養表示はカロリー摂取を減らすが、肥満問題を解決するための“魔法の弾丸”ではない」とした。

オックスフォード大学のSusan Jebb教授は「コーヒーショップ、カフェテリア、レストランなど一部の店舗は、顧客が購入する商品についてカロリー情報を既に提供している」と、世界肥満連盟(the World Obesity Federation)のIan Caterson教授は、「カロリー表示は効果的であることが示された。それを見て読んだ後に購入した食品のカロリーは減少していた。これは体重増加の抑制に役立つだろう」と述べている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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