世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

自撮りの普及で鼻整形希望者増加も?

スマートフォンによる自撮り写真に写った鼻部分のゆがみに対する修正数学モデルの研究結果が3月1日、米Rutgers Universityからプレスリリースされた。研究の詳細と新規開発のRutgers-Stanfordモデルは「JAMA Facial Plastic Surgery」オンラインに掲載されている。

美容外科術の普及している米国では、審美・美容外科医の55%が、セルフイメージを改善するために手術を受ける人が来院していると報告している。スマートフォンの自撮りが日常的になった昨今、自撮り写真を見て自分の鼻が大きすぎると考える人が多くなった。人々は接写した時のカメラのゆがみ効果を認識することなく自分を撮っていると研究者らは述べている。

顔面の再建手術を専門とする同医科大学耳鼻咽喉科のBoris Paskhover准教授は、なぜ患者が鼻を小さくする手術を希望したかを「若年成人はソーシャルメディアに投稿するために常に自撮り写真を取っている。そのイメージは実際に自分がどのように見えているかを映していると考えており、セルフイメージに影響を与える可能性がある」と説明した。Paskhover准教授は、自分の鼻の大きさの評価に自撮りが使えない理由を患者に説明するための方法を模索。近距離撮影時のゆがみ補正をするRutgers-Stanfordモデルを開発した。ゆがみの程度は、顔から12インチ(約30センチ)で撮影した場合、鼻基部が約30%広く写るというレベル。准教授は「自撮りは基本的に“ポータブル・ファンハウス・ミラー”(お化け屋敷にあるようなゆがんだ鏡の持ち歩けるもの)であることに気づいてほしい」とも述べている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP