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ニキビ跡のサブシジョン治療、鈍端カニューレが有効

ニキビ跡の治療に「鈍端カニューレ」が有効だったという研究報告が3月9日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された。

針の先端を皮膚下に入れて前後左右に動かし、線維束を切断することで拘縮した表皮を引き下げるサブシジョン(Subcision)という治療において、その治療具の先端を持つ鈍端カニューレ、または 針型のメスであるNokor needle(米Becton, Dickinson and Company社製)を比較した包括的な研究はこれまで報告がない。今回の研究は、患者と医師の満足度および術後3ヵ月の合併症の発症を加えた評価項目で、この2つの治療具の有効性を比較した。

患者は両頬部にニキビ跡のある18〜65歳の男女。片頬に鈍端カニューレ、もう片頬はNokor needleで施術を受けた。術後1ヵ月、3ヵ月後に評価を受けた。その結果、3ヵ月後の評価で、鈍端カニューレの患者は満足であると答えたが、Nokor needleの患者の満足度は低かった。評価者であった2人の医師の1人は両治療具ともに結果に満足であると回答した。しかし残る1人の医師は、1ヵ月後の結果に比べ3か月後の結果に満足できたのはNokor needleのみと回答した。著者らは「合併症と満足度を合わせて考慮すると、鈍端カニューレはNokor needleより有効」と結論している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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