身近な広告媒体「地域密着誌」の力!
2012.12.21
編集部
お店が抱える集客の課題
WEBやITツールの進化が目まぐるしい昨今。
情報を得る手段が多様化したことで利便性は増したが、効果的・効率的に情報発信することは難しくなっているようにも思える。
限られた広告費をどう活かすか、頭を抱える方も多いのではないだろうか。
「2011年フリーペーパー・フリーマガジン広告費調査(電通総研)」に興味深いデータがある。広告費媒体別構成比を見ると、フリーペーパー・フリーマガジンは4.5%、WEB広告は14.1%を占める。
これだけを見ると、やはりWEBの台頭は目覚ましい。しかし、注目したいのは、フリーペーパー・フリーマガジンが雑誌の4.4%を上回ったという点だ。
ここ数年、フリぺ市場では休刊・廃刊が目立つものの、堅調な成長を続ける媒体もあるという。
地域に根ざした媒体には読者・広告主が定着しており、まだまだ有力な広告ツールになっているのだ!
なぜ、地域ごとに発行媒体が異なるのか?
同じ表紙、同じ特集、同じ誌面構成。これは複数エリアで展開する媒体の常套手段。
記憶にある表紙なら生活圏外でも手に取る確率が高まるし、見慣れた誌面は受け入れやすい。
しかし、株式会社ぱどでは現在タウン情報誌だけでも8誌発行している。全国185エリアで発行する「ぱど」をはじめ、吉祥寺・横浜・大宮・浜松…と地域で異なる媒体を展開する。
媒体名も本の大きさも紙質も別。一見、同じ企業から発行されているとは思えない。
「生活圏、オフィス街、競合があるなど発行エリアも様々ですし、主婦、OL、学生と主な読者も異なります。地域性を考慮したため形態も配布方法も違うんですよ。」(渡邉氏)
実は、これこそ同社最大の特長であり、支持される理由なのだ。
読者モニターから上がるリアルな要望と綿密な市場調査がそれぞれの媒体に反映されている。つまり、地域性を上手く捉えることで、ターゲットとすべき層・その層を取り込むための効果的な方法を各媒体に備えることに成功したのだ。
同業者の成功例を聞き広告を出したが、レスポンスが弱かった…という経験はないだろうか?
これには、同一媒体で展開しているために好調・不調の版に分かれてしまっている媒体が多いことも影響しているだろう。同社の展開方法は、商圏の特性を捉えた媒体でなければ効果は得られないという当たり前のようで忘れがちな部分に気づかせてくれる。
フリペの元祖
その代表とも言えるのが今年25周年を迎えた、株式会社ぱど(本社:横浜市)。
全国の発行部数を合計すると、1,000万部を超える。この圧倒的な発行部数はギネスブックにも認定されたという。
そこで、「身近な広告媒体:地域密着フリーペーパーの力」と題し、同社の取り組みを5回に渡ってお伝えする。
本稿では、株式会社ぱどで美容広告を主に担当する広域2局局長 渡邉氏にお話を伺った。
- 参考リンク
-
株式会社ぱど
神奈川県横浜市中区桜木町3-8 横浜塩業ビル
Tel.045(212)8150