『ニューロ官能調査』、高砂シンガポールのフレーバー調査に活用

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2018.10.4

編集部

国内インターネット・マーケティング・リサーチを手掛ける株式会社マクロミル(東京都港区)と、子会社の株式会社センタン(同)が共同で提供するニューロリサーチサービスが、Takasago International(Singapore)Pte. Ltd.(高砂シンガポール)が開発するインドネシア市場向けフレーバーの女性消費者を対象としたマーケティングリサーチに活用された。

同サービスは、センタンが有する学術および技術的知見を活用し、脳波や心拍数、皮膚電位反応などの生理指標から、“考える前に自然に反応してしまう神経活動”の測定を可能にする。アンケートなどの主観調査と組み合わせることで、言葉には表しにくい情動を定量化できることが特長となっている。

アンケート結果(意識的反応)からは、全6種のフレーバー(F1~F6)のうち、F1とF6が高い総合好感度を獲得していることがわかった。

F2とF4も同様な評価を得てはいるものの、F1とF6は他の評価軸においても全体的に高くスコアが出ていたため、特にこれら2つのフレーバーについて生理指標(無意識的反応)を分析し、高い好感度の背景にある感情を明らかにするとともに、女性をターゲットにした際のインドネシア市場におけるポテンシャルを評価した。

その結果、F1は「落ち着き」の指標でのみ他のフレーバーに比べて高い評価を得ている(脳波ー後頭部アルファ波のスコア)一方で、F6は被験者の「覚醒」を刺激し(脳波ー後頭部アルファ波と皮膚電位反応のスコア)、「快さ」を促進していた(脳波ー左側前頭部ベータ波と心拍数のスコア)ことが、それぞれの生理反応から読み取れた。

これらの特徴は、F1とF6を高く評価するという、女性被験者の選択に影響した感情を指し示しており、各フレーバーが持つ強みであるとも言える。また、よりポジティブな感覚を被験者に与えたF6については、より高い市場ポテンシャルを有すると考えられるとしている。

高砂シンガポールでは、従来のアンケート調査単体では、フレーバー評価の背景にある被験者の感情を把握しにくいということが大きな課題だった。そこで、脳波など生理指標の活用により、消費者の嗜好の客観的把握が可能となることから、ニューロ官能調査の実施へとつながった。

マクロミルのニューロ官能調査は、脳波(注意喚起や気分で変化)、心拍数と皮膚電位反応(興奮やストレスで変化)の生理反応を測定し、消費者が発する好き・嫌いなどの情動を定量評価することが可能。無意識に生じる生理反応のデータと、アンケートによる主観的な評価との相関関係を分析することで、主観に偏らない、より深い消費者のフレーバーに対する評価を得ることができる。

参考リンク
株式会社マクロミル
高砂シンガポールによるニューロ官能調査活用事例

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