高気圧酸素治療のシワ取り効果、科学的根拠なし

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2020.01.23

国際部

高気圧酸素治療によるシワ取り効果に科学的な根拠がないという研究結果が116日、カナダのMcGill Universityからニュースリリースされた。

高気圧酸素療法は、高濃度酸素を満たし、高気圧に保った環境(チャンバー)12時間を過ごすという療法。健康の維持、気力・体力の強化、シワ取りなどの若返り効果などが喧伝されている。そのルーツは19世紀の深海ダイバーの減圧症治療に遡り、血管を通して全身に酸素を供給することで、末梢循環不全、創傷不全などの効果が認められている。

研究者らは、私立の医療施設では高額な高気圧酸素療法を提供している場合もあるが、シワ取りに効果があるという科学的根拠を示したものはないとしている。高酸素チェンバーの中で1時間を過ごすことにはほとんどリスクがなく、中耳の外傷が利用者の2%で、短期間で自然治癒する一過性の近視を来した症例がいくつか見られるのみである。最も大きなリスクはやけどで、192396年のデータからは、35の高酸素チェンバーで77件の死亡事故が確認された。高い酸素含有は、火花が致命的な事故をもたらすことを示唆している。

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