思春期の肥満手術で体重減少は10年以上持続
2022.10.4
国際部
21歳以下の患者の肥満手術後長期転帰を追跡調査した研究結果が10月1日、「Journal of the American College of Surgeons」オンラインに掲載された。
21歳以下で肥満手術を受けたBMI中央値44.7の高度肥満患者96人(女性83%、年齢中央値19歳)を対象に、術後10~18年の体重および併存疾患の有無などを評価。患者の90.6%がルーワイ胃バイパス術を、8.3%が腹腔鏡下調節性胃バンディング術を受けていた。
平均追跡期間14.2年で、全体での平均体重減少率は31.3%、ルーワイ胃バイパス術グループでは32.0%、腹腔鏡下調節性胃バンディング術グループでは22.5%だった。肥満手術前に高脂血症(14.6%)、喘息(10.4%)、および糖尿病または高血糖症(5.2%)が認められた患者の全員が寛解を報告した。術前と術後の比較で、高血圧(13.5% vs. 1%)、睡眠時無呼吸(16.7% vs. 1.0%)、胃食道逆流症(13.5% vs. 3.1%)、不安(7.3% vs. 2.1%)、およびうつ病(27.1% vs. 4.2%)と、併存疾患の減少も認められた。