イギリスの高級ヘアケア製品の売上は堅調に伸びているようだ。グローバル情報会社NPDグループがこのほど、リリースした調査結果によると、2022年1月〜9月のプレステージヘア製品の売上は2019年の同時期と比較して67％増加した。2022年ギリスのプレステージ ヘア製品市場は、2980万ポンドと推定されており、2021年の同時期と比較して18%増加している。

ロックダウン中にヘアサロンが閉鎖されたことで、消費者は家庭でのヘアケアルーチンを追加し、専門的なトリートメント、シャンプー、コンディショニング製品に目を向けるようになった。この消費者行動の変化は、特にオンラインチャネルで顕著にみられた。このカテゴリー全体の売上が伸び続けており、ロックダウン解消後も減少の兆しはないという。イギリスでは、プレステージヘア製品の売上の 67% がオンラインチャネルが占めている。

デイリーシャンプー、リンスおよびコンディショナー製品は、この分野で好調に推移している。ドライ シャンプーの売上高は 2021 年と比較して2022年の 9 か月間で 68% 増加した。これは、再び通勤し、より社交的になった消費者が、外出先でのお手入れを追加する可能性があることを示唆している。ヘアスプレーを含むヘアスタイリング製品の売上高は、この期間に昨年と比較して 2 桁の成長を記録した。

消費者は、美容とヘアケアの成分についてより多くの知識を持っており、美容ブランドは、ホーム ヘア ケアのためのスキンケア レジームに似た、多段階のルーチンを提供するヘア ケアへの多層的なアプローチを提供している。対象となるのはヘアオイルやヘアセラムで、これらの売上も堅調に伸びている。 2022 年の 9 か月間で、ヘアオイルの売上は前年同期比 34% 増加し、ヘアセラムは前年同期比 33% 増加した。

NPD英国美容部門アカウント マネージャーの Emma Fishwick 氏は、「消費者は、乾燥した髪や傷んだ髪、枝毛やパサつきなどの特定の問題に対処するため、シャンプーやコンディショナーなど、毎日使用するヘアケア製品をプレステージ製品にアップグレードしている。これは大きな変化であり、ヘアケアの“スキン化”は定着する」などと述べている。