化粧品材料として、デンドロビウム抽出液が有望

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2023.03.9

国際部

デンドロビウム抽出液の化粧品材料としての利用能を調査した結果が3月1日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。タイとラオスに広く分布しているラン科の植物デンドロビウム(Dendrobium sulcatum Lindl)は、伝統的な中国医学とアーユルヴェーダ医学の両方で健康増進とアンチエイジングに使用されている

今回の研究の目的は、D. sulcatumの植物化学成分と茎、葉、花の生物学的効能を化粧品および薬用化粧品への応用のために調査することとした。D. sulcatumに含まれるフラボノイドなどのフェノール系化学物質を植物化学的に、またDPPH、FRAP、およびABTSアッセイを使用した抗酸化物質、抗脂質過酸化、抗糖化、抗炎症、および抗チロシナーゼの生物学的利用力について評価した。

その結果、花に比べて茎と葉でフェノール含有量が高く、葉の抽出物で最大のフラボノイド含有量を示した。同じく、抽出物の抗酸化作用、抗脂質過酸化作用、および抗炎症作用も茎と葉で高く、葉の抽出物で最大の抗糖化特性を示した。抽出物の抗チロシナーゼ分析は、葉と花が70%を超える阻害率で強力な活性を示した。これらの発見は、D. sulcatumのエタノール抽出物が化粧品および薬用化粧品の天然有効成分の有望な供給源であることを示唆している。

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